大寒

つかの間の陽をばむさぼり寒すずめ 淨至
週末に寒波がくるとの天気予報に 積雪を覚悟していたが 山間部では40センチであった
平野部では積雪ゼロで 肩すかしの感があり やはり暖冬であったか
それでも風は寒い 空は厚い雲に覆われていたが 嵐が去り久しぶりの陽顔を見る
近所の屋根の上では 久しぶりの陽光に数匹の雀が賑やかにたむろして暖をとっているようだ
これが俳句の季語でいう寒雀であろう どことなく暖かさを感じさせて情緒がある
ところが その家の庭には千両が葉陰に隠れるように寒そうに実を付けていた
なんとも同じ冬の季語であるが 正反対の感があり面白い
そこに急にカラスの鳴き声 すずめは一斉に逃げてしまった
この季節のカラスの鳴き声は なんとも辺りを寒く荒んだ雰囲気にしてしまう
やはり冬の季語 寒烏 とはよくいったものだ

だんとうやきはだのこどうよわからず 淨至
とうとう年末の長期気象予想の通り 今冬は暖冬になりそうだ もう一月も一週間残すのみ
しかし雪が殆ど降りそうもない さすがに山間部は積雪があるのだが 昨年の三分の一くらいだ
それでも寒さはあるのだが 身に刺さるような冷たさは感じられない
北国の豪雪警報のニュースを聞くに 気の毒に思う
梅が一ヶ月くらい早く咲いたので 有楽椿も開花しているのではと見学に行く
八頭町の大樹寺の境内に樹齢四百年と言われる有楽椿では日本一の巨木である
なんでも樹高13m・幹の外周が1.8mもあるらしい もちろん天然記念物に指定されている
織田信長の実弟で茶道の開祖・千利休の弟子になり のちに我が名を冠した流派を起こした
織田有楽齋が茶花として好んだ椿である
いつのまにか有楽椿(うらくつばき)と呼ばれるようになった
さすがに三分の二が蕾であるが 開花していても三分咲き 五分咲きもチラホラ
確かに平年よりもかなり早く咲いていた 椿を見ながら一句ひねってみたが
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