ひぐらしや肌にもやさしめぐみ雨

ひぐらしや肌にもやさしめぐみ雨   淨至
昨日からの久しぶりのまとまった雨に、大地も樹木も一息ついているようだ。
九州地方では、大雨の警報が出ているのに不謹慎かもしれないが、ともかく恵みの雨だ。
この雨とともに猛暑も真夏日も消え気温27度と比較的凌ぎやすくなった、夏日である。
小雨の続く公園の姫リンゴには、今年も小さな実のりに秋の訪れを示していた。
それでも、この雨の中、近くの森からアブラゼミの蝉時雨はなんとも暑苦しく感じる。
ところが。急にカナカナとヒグラシの声が聞こえた。
ヒグラシは夏の終わり頃になると鳴き出すらしい。
その声にはそれとなく哀れみと、つかの間の涼感を感じさせる。
そして肌に当たる雨つぶに、視覚に触角と聴覚から、猛暑に耐えてきた身体より吐息が聞こえそうである。